インターネットでカンボジアのニュースを読んでいたら、
偶然、ある団体のカンボジア・プノンペン公演の記事に出会った。
“
甲州ろうあ太鼓”は、
南アルプス市を拠点に活動する和太鼓グループ。
この度、プノンペンで開かれた
“障害者の国際芸術祭”へ参加した。
2006年には、ラオスやベトナムでも演奏をしており、
このような海外での活動を認められ、
今回代表として選ばれたようだ。
7人のメンバーのうち、5人は全く耳が聞こえないという。
この度は7回の演奏に加え、3回ほど、
現地の障害者に和太鼓を体験してもらうワークショップを行っている。
カンボジアでは地雷の被害が深刻で、
手足の不自由な人などが多く見られる。
遺跡など観光地では、その一角にござを敷き、
音楽を演奏寄付を募る人々を多く目にする。
だが、このような人々を見る目はみなどこか冷たい。
また障害を負うと、生きてゆく希望を失い、
お酒におぼれて死んでしまう人が多いという話もよく聞く。
だからこそ…
「障害があってもやればできるということを伝えたい」
という代表の方の言葉は、とても意味があったのではないだろうか。
このように隅で演奏している人々も、
その演奏は素晴らしいものもあるのだから、
ステージで披露するチャンスがあれば、
お金を請うのではなく、自身の技術に対する対価として、
お金を得ることができるはずだ。
そして、それ以上に、社会に認められ、
つながっているという強い希望を持てるのではないか。
このようにまだまだ障害者支援が未熟なカンボジアで、
カンボジア国内、さらには海外との連携が広がり、
人々の意識啓発が進み、
体が不自由であっても社会に認められる場が広がっていくとよいと思う。