『元気です、広島』 秋葉忠利
最近、広島についての本をいくつか読んでいる。
これは秋葉市長のコラム「
春風夏雨」を
いくつか集めた本。
さまざまなテーマについて綴られているが、
その中に荒川五郎さんの
『大廣島乃創造』を引用した
部分があった。
" 世の中には自分のことや自らの住む地域について、
ここが良くない、あそこが悪いと言うことに
生き甲斐を見出す人も多い。
わざわざ自分の短所を隠さなくてもよいけれど、
故郷広島については、良い点やその特長をまず十分に理解し、
これを広島の外の人たちにしっかりと伝え、
その結果、彼ら彼女らが広島って良い所なんだと感じて
広島を敬慕したり尊重したりするようになるため努力することは、
いやしくも広島を愛する人間であれば決して忘れてはならない。"
***
和歌山県白浜に行ったとき、
銭湯でのあるおばあさんの言葉が、
今でも印象に残っている。
「若い人がこんなところに来て、
何にも楽しいとこないじゃろ」
海岸線はとてもきれいだし、
夕陽もきれいだったし、
銭湯も気持ちよかったし、
それなりに旅行を楽しんでいた。
でも、そこに住んでいる方の
この言葉。
少し寂しかった。
***
どんなところでも、田舎でも、
素敵なところはいっぱいある。
そこに住む人が、その魅力を知り、
自分の土地を誇れる雰囲気であってほしい。