カンボジアにおける
スポーツ・レクリエーション大会の活動で、
毎年通訳をお願いするある通訳さんがいる。
今年30歳。
子どもが大好きで、とても明るい人。
家族思いで、優しくて、勉強熱心な人。
4年間ずっと一緒に活動してきた。
通訳さんとして、友達として。
だが今年、4年目にして知った事実があった。
「
元子ども兵」
それを知ったのは、
元子ども兵の支援を行うあるNGOの人を通してだった。
彼がそのNGOのスタディーツアーの通訳として
キリングフィールドを訪れた時
話してくれたのだそうだ。
ショックだった。
いろんな想いがこみ上げてきた。
どう消化したらよいのか、分からなかった。
数日後、今度は私たちの活動の調査のために、
一緒に幾つかの州をまわった。
元ポル・ポト派が多い地域、
最後まで戦いが続いた地域が多かった。
そのうち一つは、彼の出身地だった。
そのとき彼は、自分から子ども兵としての経験を話してくださった。
その事実はとても悲しいことだけれど、
その経験を彼の口から話してくれたことがとても嬉しかった。
変わりつつあるカンボジア。
だがまだ残された傷跡は大きい。
こんなに身近なところにまで・・・。